子ども食堂について
「居場所づくり」は地域共生社会の実現にとって、とても重要な取り組みのひとつ。
そのひとつである子ども食堂は、「子どもが1人でも安心して来ることができる無料またの低額の食堂」と定義され、現在は、誰でも参加できる「共生食堂」と、生活課題への対応を目指す「ケア付き食堂」に大別されると言われています。
<市内の子ども食堂への評価について>
【質】
本市ではこの5年間で5カ所誕生しているが、見解と評価は。
【答】
子ども食堂開設の広がりは、子どもたちの孤立を防ぎ、困難を抱える様々な子どもたちへの支援として重要な役割を果たしていると認識。貧困を抱えた子どもの居場所のみならず、各世代が交流できる地域のコミュニティの場としての役割を担っていると評価。
<子ども食堂は地域力向上につながる>
【質】
子どもが歩いて行ける範囲に子ども食堂があることで、町内会との連携も含め、多様な多世代交流と地域のつながりを創出し、孤立も和らぎ、こころの健康も高まり、地域力の向上が見込まれると考えるが見解は。
【答】
子ども食堂の活動によって、地域における多世代の交流や活躍の場を生み出し、地域の子育て力の向上や地域の活性化への貢献が見込まれる。地域活動の一環としても、町内会など地域住民との連携・協働を図ることで地域の課題解決にもつながっていくと考える。
<支援の内容と周知について>
【質】
現在の市の支援は、子育て世代包括支援センター「ここらん」からの情報提供、環境課が行っている食品ロス対策で集まった食材の提供、地域生活課の「まちづくり活動支援補助金」。
この「まちづくり活動支援補助金」は、単発のイベントからフリーペーパーの発行事業まで様々。
しかし、毎月定期的に居場所を提供する「子ども食堂」の場合、運営費の中心である食材費が補助対象外のため、現行の制度は合っていないと感じるが、認識は。
そして、現行の制度を子ども食堂の運営にとって使いやすい支援性の高いものにするか、新たな補助制度を創設する必要があるのではないか。
【答】
本市の補助金は、食材費は対象外だが、合計金額は食材費を対象としている団体と比較して遜色ない。
制度は何度か見直しを行ってきたが、今後も、これまでの成果や課題、市民活動団体の声を踏まえ、より効果的な制度のあり方を精査・検討する。
【問】
制度検討にあたっては、地域に居場所機能をどう増やしていくのかという政策的な視点をもって取り組むべきと考えるが、見解は。
【答】
地域共生社会の実現に向けた地域の現状や課題等について留意しながら、今後も引き続き、制度が有効に活用されるよう、検討する。
【質】
イベントでは市の後援名義の使用を許可しているが、子ども食堂については。
【答】
基準をみたせば、後援名義の使用承認が可能。また、新たに子ども食堂の開設を予定している団体に対しては、随時相談に応じて、子ども食堂開設に向けての助言や食材情報の提供などを含め、後援名義の使用周知に努める。
【質】
「子ども食堂を開いてみたい」と思う市民の相談窓口を周知していくべきでは。
【答】
新たに開設を希望している団体が開設や運営に関する支援を有効活用できるように、HPや広報誌などで周知する。
言語障がい、発達障がいのある子どもへの支援について
子ども発達支援センター(あいくる)と幼児ことばの教室
<室蘭市の早期療育システム>
【質】
本市には、就学前の子どもに対して、
療育として子ども発達支援センター(あいくる)
言語障がいに対して幼児ことばの教室がある。
他市においては、ことばの教室が療育に吸収されているという話も聞くが、ふたつあることが本市の早期療育システムにとってとても重要なことだと考えるが見解は。
【答】
保健福祉部と教育部で支援の選択肢があることは、お子さん自身や保護者への安心と現状理解を得られる、よりよい環境にあると認識。
<あいくるの待機児童>
【質】
あいくるの待機児童の状況とR4年度の対策は。
【答】
現在は11人で半年程度の待機起案。さらに保育士を増員し、待機児童の解消を図る。
<幼児ことばの教室の対象者の状況>
【質】
幼児ことばの教室も、小学生と同様に増加傾向にあるのか。
【答】
近年微増傾向だったが、R3年度は例年よりも増加傾向。
発達障がいが一般的に広く知られるようになり、家族の気づきによる早期対応と指導へのニーズが高まったものと認識。
【質】
必要だが入級しない・できないケースはどの程度あるのか、またその理由は。
【答】
具体の数字の把握は難しい。子どもの障害受容など保護者の理解や、平日の通級にあたり、家庭の事情や送迎などで困難なケースがある。
【質】
通えない幼児への対応はどのように考えているのか。
【答】
関係部署・機関と情報共有を図り、相談・支援の対応を行う。
<蘭北小学校幼児ことばの教室の指導>
【質】
蘭北小学校の幼児ことばの教室は、お昼休憩も十分取れないくらい忙しいと聞いている。教育相談の件数も大幅に増えており、指導に支障をきたしていると聞いているが、認識は。
【答】
市内2カ所に4名の言語指導員を配置しているが、受け入れ幼児数の偏りは認識している。
R4年度から通級区域を変更し、現在の状況を緩和する方向で準備を進めている。
【質】
受入幼児数が増えても「希望者は断らない」「残業不可」とのことだが、その時期の人数に応じて、指導時間の延長を行うなど柔軟な対応が必要では。
【答】
入級希望者数を今後一層注視し、通級区域の変更等を実施しながら、必要な支援体制の整備に取り組む。
小学校の言語通級指導教室について
<海陽小学校新設の効果>
【質】
R3年度に海陽小学校に1か所開設されたが、成果と課題は。
【答】
成果:自校通級が可能となり、指導を受ける児童数が増加。送迎など保護者負担の軽減。
課題:防音性の不足と専用電話の確保等。今後学校現場と協議し、指導環境の改善を図る。
<教育行政方針にある「巡回指導の充実」について>
【質】
R3年度は地球岬で行ったとのこと。現状と成果、課題については。
【答】
教員1名が週2回の巡回児童を行っている。
成果:当初3名だったが、11名まで増加。ニーズが高いことを再確認した。
課題:教員1名で行うため、休暇取得や出張時に指導が休止となること。対象児童数の増加への適切な対応を検討する必要があること。
【質】
今後の取り組みは。
【答】
今後も専用教室の確保が可能な学校での巡回指導の拡充を考えている。
しかしながら、指導教員の確保が不可欠なため、加配措置となる教員の定数像を北海道教育委員会に対して申請するなど、ニーズに応じた人員の確保について要望する。
【質】
R4年度の具体的な取り組みは
【答】
R3年度の実績等の検証。
自校通級希望者数の把握。
準備が整い次第拡充できるよう取組を進める。